WAIS-IV体験談|「同じミスが減らない」本当の理由がわかった
私は、子供の頃から大人になっても、「どうして自分だけ、こんなに要領が悪いんだろう…」
そう思いながら、何年も過ごしてきました。
- 片付けができない
- 話を聞いても頭の中がごちゃごちゃになって、理解が追いつかない
- 同じミスを何回もしてしまい、周りに迷惑をかけてしまう など…
頑張っても、頑張っても、人と同じようにできない。
だから「私は出来が悪いんだ」と、ずっと思っていました。
でも、WAIS-IV(ウェクスラー成人知能検査)という検査を受けて、その考えがひっくり返りました。
この記事を読むことで、以下のことを解説しています。
- WAIS-IVを受ける意義がわかります(原因を知ることで、次への対策を考えられます)
- 検査を受けるまでの手順がわかります(診察室で言うべき一言まで具体的に)
- 費用の目安がわかります(保険が使える条件、安くする方法も)
- 今日からできる3ステップがわかります(検査を受けなくても始められます)
※検査結果の数値は公開していません。
でも、あなたに必要なのは私の点数ではないはずなので、安心して読み進めてくださいね。
- 【結論】WAIS-IVで手に入るのは点数ではなく「自分を責めなくていい理由」です
- 「性格の問題」だと思っていた困りごとが、検査のきっかけでした
- 【WAIS-IV】かかりつけで受けられない時の進め方
- 結果を聞いて、「同じミスをする理由」がはっきりしました
- 【出来が悪いが消えた日】心理士さんの一言でボロ泣きしました
- 検査のあと、暮らしが楽になった3つの変化
- 正直に言うと、デメリットもあります
- WAIS-IVの費用はいくら?保険が使える条件と自己負担の目安
- 検査を受けるか迷っている人へ|今日からできる2ステップ
- 当時の私が知らなかった、もう一つの選択肢
- 【まとめ】WAIS-IVは自分の特性を知れ、前に進めるツール!
- あわせて読みたい過去の記事&記事の参考文献
【結論】WAIS-IVで手に入るのは点数ではなく「自分を責めなくていい理由」です
WAIS-IVとは、16歳以上の人が受けられる知能検査です。
「IQを測るテスト」というイメージがありますが、実際に大事なのは合計点ではありません。
測るのは4つの分野。
その4つのバランスを見る検査です。
- 言葉で理解したり考えたりする力(言語理解)
- 目で見た情報を組み立てる力(知覚推理)
- 聞いた情報を、頭の中に置いたまま作業する力(ワーキングメモリ)
- 単純な作業を、素早く正確にこなす力(処理速度)
発達障害がない人だと、この4つが平均値の100前後に収まり、大きなでこぼこのない、直線的なグラフになります。
しかし、私の結果は、そうはなりませんでした。
得意なところは平均より高めで、苦手なところは平均をかなり下回っている、「でこぼこ」な形です。
この結果がわかった瞬間、長年の「なんで自分だけ」に、やっと説明がつきました。
私は全体的にできない人間だったのではなく、極端にでこぼこな人間だったのです!
私が同じミスを繰り返していたのは、注意が足りないからではありません。
「速く正確に処理する力」が、私の中で一番苦手だったからでした。
「できない理由」がはっきりして、自分を強く責めることはなくなりました。

そして、この結果を実際に日々の暮らしに落とし込んでみると、「頑張る場所」と「頑張らなくていい場所」を分けられるようになります。
苦手なところは仕組みや道具に任せて、得意なところに時間を寄せる。

それだけで、同じ一日がずいぶん楽になりました!
具体的に何をどう変えたのかは、この記事の後半に書いています。
「性格の問題」だと思っていた困りごとが、検査のきっかけでした
私はもともと、20代前半からうつ病で心療内科に通っています。
ある通院日に、先生に2つのことを相談しました。
一つは、仕事のこと。
「前からなんですけど、今も仕事の時に打ち間違いをしたり、同じミスを繰り返したりして困っています」
もう一つは、家でのこと。
「親と言い争っている時に、イライラが止まらなくて、物に当たってしまうんです」
正直、この2つは「私の性格の問題」だと思っていました。
気をつければ直るはずのこと。
直せない自分がダメなんだと。
でも先生の返事は、まったく違いました。
「もしかしたら、発達障害かもしれませんね」
そして「WAIS-IVを受けてみたら?」と言ってくれたんです。

この時の私は、「発達障害かも」と言われてホッとしたわけでも、ショックだったわけでもありませんでした。
ただ、性格以外に理由があるかもしれない、というのが不思議な感じでした。
自分の困りごとを、そのまま口に出してみてよかった。
あの時「まぁ、いいか」と飲み込んでいたら、今も一人で気をつけ続けていたと思います。
【WAIS-IV】かかりつけで受けられない時の進め方
ここで、一つ知っておいてほしいことがあります。
それは、全ての心療内科・精神科などで、WAIS-IVの検査をそのまま受けられるとは限りません。
私が通っている心療内科でも、この検査は実施していなかったので、検査ができる別の場所を紹介してもらって、そちらで受けました。
「かかりつけで受けられないなら無理かも」と思ってしまいそうですが、そんなことはありません。
先生に聞けば、受けられる場所を紹介してもらえます。

そして、検査の所要時間は2時間ほどです。
パズルを組んだり、聞いた数字を答えたり、簡単な計算をしたり…。
苦手なことも次々やらされる時間なので、私は終わったあとはぐったりしました。

受けるなら、その日はもう予定を入れないほうがいいです。
結果を聞いて、「同じミスをする理由」がはっきりしました
結果を見せてもらって、最初に思ったのは「でこぼこだな…」でした。
言葉で理解したり、人の気持ちをくみ取ったりする力は、平均より高め。
単純な作業を素早くこなす力は、平均をかなり下回っていました。( 4つの中で、ここが一番低かったです)
聞いた情報を頭に置いたまま作業する力・目で見た情報を組み立てる力も、平均より下でした。
4つの項目を線でつなぐと、でこぼこでした。
これを見たとき、先生に相談していた「打ち間違いや同じミスを繰り返してしまうこと」という悩みがそのまま繋がりました。
あれは、速く正確に処理する力が、私にとって一番の苦手だったからです。

私はサボっていたわけでも、注意が足りなかったわけでもありませんでした。
みんなの標準スピードが、私にとっては全力疾走だったんです。
【出来が悪いが消えた日】心理士さんの一言でボロ泣きしました
心理士さんの一言でボロ泣きした理由
結果の説明を一通り聞いたあと、心理士さんにこう言われました。
「こんなハンデがある中で、今までよく頑張ってきたね」
それを聞いた私は、ボロ泣きしました。
人前であんなに泣いたのは久しぶりです(笑)

うまく説明できないのですが、今までの苦労を、初めて誰かに理解してもらえた気がしたんです。
私は毒親のもとで育ちました。
何をやっても否定されてきたので、「私はできない子だ」というのは、自分の意見というより、体に染みついた事実みたいなものでした。
だから「頑張ったね」と言われても、これまではピンとこなかったんです。
頑張っても結果が出ていない以上、お世辞だと思っていました。
でもこの日は違いました。
目の前に、頑張っても結果が出にくい理由が、はっきり示されていたからです。
思えば診察室で「発達障害かもしれませんね」と言われたときは、まだ実感がありませんでした。
それが結果を見て、ようやく腑に落ちたんです。
ショックではなく、ホッとしました。
この検査を経て、私はADHDとASDの診断を受けました。
出来が悪いんじゃなくて、特性だった。
これは言い訳ではありません。
むしろ原因がわかって初めて、「じゃあ、どうするか」を考えられるようになったからです。

出来が悪いのではない!毒親からの否定が消えた理由
なお、子供時代のことや親のことも話しました。
すると心理士さんから「発達性トラウマ障害の可能性もあるかもしれない」とも言われました。
子ども時代や思春期に、安心できる環境や大人との関わりが得られず、つらい経験が長く続いたことで、心と体の発達に深い影響が出る状態を指します。
引用:【渋谷365 メンタルクリニック 公式ページ】
https://www.365mental-clinic.jp/column/column64
ただ、発達障害と発達性トラウマ障害は、特性の出方がほとんど同じなのだそうです。
専門の人でも判断が難しい、と説明を受けました。
「生まれつきのものもあるかもしれない」とも言われましたが、そこは分からないとのことでした。
以前の私なら、ここで「はっきりさせてほしい」と思ったはずです。
でも今は、はっきりさせないまま置いておくことにしています。
原因の名前より、今の困りごとが減るほうが大事だと思ったからです。
検査のあと、暮らしが楽になった3つの変化
一番知りたいのはここだと思うので、具体的に書きますね。
1. 速さで勝負するのをやめた
作業の速さが苦手だとわかってから、速さで人と並ぼうとするのをやめました。
代わりに、時間がかかる前提で仕組みを作っています。
たとえば…
- 家事や予定がある日の支度は早め早めに行動する(支度は1時間前に!)
- 夕食は、ホットクックに材料を入れてボタンを押すだけの日を作る
👉 ホットクックについての記事はこちら:【ヘルシオ ホットクック】発達障害の人こそ使うべき理由3選 - 洗い物は食洗機、洗濯物は乾燥機付きドラム式洗濯機を使う
→急がなくても、機械は同じ速さで仕上げてくれます!
苦手なところで頑張るより、頑張らなくていい場所に引っ越すほうが早いです。
これは家事だけでなく、仕事選びでも同じでした。
詳しくは過去に投稿している記事がありますので、そちらを見てみてください👇

2. 「聞いて覚える」を捨てた
頭の中に情報を置いたまま作業するのが苦手、という結果が出ました。
なので、口頭で言われたら、すぐにメモをする癖をつけました。(そのメモはあえて出しっぱなしにして、常に目に入るところにおいてあります)

覚えられないことを責めるのではなく、覚えなくていい形に変える。
これだけで、旦那と言った、言ってないの喧嘩が減りました!
3. 得意なところに時間を寄せた
言葉で考える力は、私が初めて見つけた自分の武器でした。
だから今、文章を書くことを仕事にしようと頑張って活動しています。

苦手を人並みにする努力より、得意を伸ばす努力のほうが、コスパが良いです!
そう決めてから、こうしてブログを書き続けています。
書くのが速くなったわけではありません。
でも「時間がかかっていい」という前提に変えたら、初めて続くようになりました。
正直に言うと、デメリットもあります
いいことばかり書きましたが、WAIS-IVはデメリットもあります。
それは、以下の4点です。
- 予約が取りにくい
検査を実施している医療機関は多くありません。
場合によっては、数か月待ちになることもあります。 - 当日はかなり疲れる
先ほど書いたとおり、簡単なことだけでなく、苦手なことを次々やらされる時間でもあります。 - 結果を聞いてしんどくなる人もいる
私は救われましたが、苦手をはっきり突きつけられる時間でもあります。
人によっては、落ち込む可能性はゼロではありません。 - 費用がかかる
正直に書くと、私は7年前のことなので、自分がいくら払ったのか覚えていません。 (節約ブログなのに情報がなくて申し訳ないです。)
WAIS-IVの費用はいくら?保険が使える条件と自己負担の目安
先ほど書いたとおり、私自身は払った金額を覚えていません。
なので、調べた範囲での目安を置いておきますね。
- 医師が「必要」と判断して受ける場合は、保険が使えます(3割負担)
- 検査料そのものの自己負担は、1,500円ほどから
他の検査と組み合わせると数千円台になることもあります - 自費で受ける場合は1万円〜3万円ほどが相場です
- 診断書が必要なら、これは保険がききません (5,000円前後かかります)
金額は医療機関によってけっこう違います。
予約の電話のときに「いくらくらいですか?」と聞いてしまうのが、一番確実です。
※2026年8月時点の情報です。
診療報酬は改定されることがあるため、最新の金額は医療機関にご確認ください。

費用のことも含めて、いろいろ書きましたが…検査結果は、あなたを責めるためのものではなく、あなたを守るための材料です。
苦手がはっきりしていれば、職場に配慮をお願いするときにも使えます。
「なんとなくつらい」より「この部分が苦手です」のほうが、ずっと伝わります。

私はお金がかかるなどのデメリットがあっても、メリットの方が大きいと、実際に検査を受けて実感しています!
検査を受けるか迷っている人へ|今日からできる2ステップ
いきなり予約しなくても大丈夫です。
① 困っていることを2つだけメモする
「仕事で同じミスをする」「イライラして物に当たってしまう」
私が診察室で言ったのは、たったこれだけです。
3つも4つもいりません。
具体的な場面があれば十分です。

② それを、そのまま先生に言ってみる
きれいにまとめなくて大丈夫です。
私も「前からなんですけど」と前置きして、こぼしただけでした。
そこから検査の話が出ました。
かかりつけがない場合は、発達障害者支援センターなどでも無料で相談できます。
「検査を受けたい」ではなく「困っていることがある」で通じます。


小さなことでも一つできると、少し前に進んだ感じがします♪
当時の私が知らなかった、もう一つの選択肢
最後に一つだけ、書き添えておきたいことがあります。
検査で苦手がはっきりすると、次に出てくるのが「これ、職場にどう伝えよう」という悩みです。
私はここで、いつもつまずいてきました。
自分の苦手を自分の口で説明して、配慮をお願いする。
それを面接という場でやる。
正直、一番体力と気力を使う場面です。
でもそのほとんどを、誰にも間に入ってもらわず、自分一人でやっていました。
私は7回転職しています。
障害者雇用や就労継続支援B型なども経験しました。

あの時、知らなかったのは、「間に入ってくれる人がいる」ということでした。
障害者向けの転職エージェントは、苦手や必要な配慮を、本人の代わりに企業へ伝えてくれます。
ただ、正直に言うと…私自身は、こうした障害者向けのエージェントを使ったことがありません。 (障害を言わない、クローズ就労の転職活動の時に一回転職エージェントは使いました)
当時は存在すら知らなかったからです。
だから「対応がよかった」といった体験談は書けません。
書けるのは、苦手を一人で説明しなくていい方法が、世の中にはあったということ。
それを知らないまま7回繰り返したのは、もったいなかったなと思っています。
登録・相談は無料で、話を聞くだけでも大丈夫です。
【まとめ】WAIS-IVは自分の特性を知れ、前に進めるツール!
では、最後に要点をまとめます。
- 私がWAIS-IVでわかったのは点数ではなく、自分の得意・不得意の領域でした
- 心理士さんの「よく頑張ってきたね」で、初めて頑張ってきた自分を理解された感覚がありました
- 検査後は自分の特性に合わせ、速さで勝負しない・聞いて覚えない(メモをする)・得意に寄せるの3つに切り替えました
- 予約待ちや疲労などのデメリットもあるので、検査を受けるなら、無理のないタイミングで予約しましょう!
毒親育ちで、ずっと「自分は出来が悪い」と思い込んできた私でも、自分の形がわかっただけで、責め方を変えることができました。
私たちが今できていないのは自分たちの性格のせいではありません。
合わなければ、途中でやめてもいいと思います。
まずは「困っていることを2つメモする」だけでも、十分すぎる一歩です。
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参考文献
費用の目安については、以下のサイトを参考にしました(2026年8月時点)。
- 【WAIS-Ⅳ知能検査とは? 検査の内容や料金・保険適用について|認知行動療法カウンセリングセンター広島店】
https://hiroshima.cbt-mental.co.jp/column/mentalhealth/wais4/ - 【発達障害の検査費用 検査の種類・料金・保険適用・無料で受ける方法|障がい者就職支援いろとりどり】https://reinolz.co.jp/keizoku/%E7%99%BA%E9%81%94%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E3%81%AE%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E8%B2%BB%E7%94%A8%E3%80%80%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%AE%E7%A8%AE%E9%A1%9E%E3%83%BB%E6%96%99%E9%87%91%E3%83%BB%E4%BF%9D%E9%99%BA%E9%81%A9/
- 自立支援医療については、お住まいの自治体の窓口(障害福祉課など)でご確認ください。
※この記事は、私個人の体験と公開情報をもとに書いたものです。
診断や治療については、必ずかかりつけの医療機関にご相談ください。
